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神学の意義は?
「キリスト教と哲学の間で生じている矛盾を解消することである。神学を上位に、その他の学問を下位においた、統一的な体系を打ち立てることで、矛盾は解消される」
哲学の意義は?
「哲学では神の存在証明が可能である。これは、神の存在証明は人間の理性で到達できることを表している。ただ、神の存在自体は理性を超えたものであり、哲学はその説明をしているに過ぎない。つまり、哲学は神学の補足をしているに過ぎないのだ」
神の存在するの?
「論理学を利用して神の存在証明をすることができる。以下がその証明である」
【証明①】
- 世界には運動変化がある。
- その運動するものすべては、自分以外の他のものの力によって動かされている。
- その運動の原因になるものは、元は他のものの影響で動いている。
- 運動の原因をさかのぼっていくと、最終的には他のものに動かされたのではない最初に運動を与えた存在がなくてはならない。
- それが神と認識しているものである。
【証明②】
- ものの質は一方より他方の方が高い。
- こうした判断ができるのは、美や知恵などのあらゆるものの質の段階を判断する基準があるからであり、そうした基準は最高の完全性を持っていなければならない。
- そうした最高の完全性は神に含まれていると考えるしかない。
【証明③】
- 物体には知性がないが、その物体は何らかの目的に向かって動いているように見える。
- 目的に向かうのはそこに何らかの意図が働いているからである。
- 知性を持たない物体は認識と知性を備えた何らかの存在によって方向を与えられなければ、目的へ向かうことができない。
- すべての自然物を目的へ向かわせる知性を備えた何かが存在する。
- それを神と呼ぶ。
真理の探究のために必要なことは?
「信仰である。哲学では、神の存在証明までが限界である。その先の神の本質は信仰によってしか実現できない」
人はどのように生きるべきか?
「人間ができる最高の行動は信仰である」
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