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歴史とは何か?
「歴史とは『西洋文明の歴史』を指すことが多く、歴史という概念自体が、西洋文明による偏見である。『人間によって歴史がより良い方向に進む』という主張は西洋的な価値観の押し付けであり、『歴史は一直線に進展しており、西洋文明が歴史の先端である』というような考え方は、傲慢で、主観的で、自民族中心主義的で、西欧中心主義的だ」
社会はどのようなメカニズムなのか?
「人間の社会・文化的現象の背後には目に見えない構造がある。人間の思考と行動はその根底にある社会・文化的な構造に支配されている」
人はどうすれば自由になれるか?
「人間は根源的に自由にはなれない。なぜなら、私たちはつねにある時代、ある地域、ある社会集団に属しており、その条件が私たちのものの見方、感じ方、考え方を基本的なところで決定しているからだ。だから私たちは自分が思っているほど、自由に、あるいは、主体的にものを見ているわけではない」
思考するときの注意点は?
「合理的、論理的に考えているつもりでも、それは、西洋の科学的思考の中での合理性の場合がある。未開人の思考を西洋文明は『遅れている』とするが、民族単位で考えると、合理的で論理的な生活であり、場合によっては西洋文明よりも良い結果を得ることもある」
人間とは何か?
「個人が集まって社会が構成されているのではなく、社会・文化という構造が先にあって、その中の対立や差異により個人が成立している」
学問の意義は?
「それぞれの社会の根底には共通する構造があり、それを分析することで、人間の生き方、制度、真実について探究すべきである。同一社会の過去と今を比較するのではなく、現時点でのそれぞれの社会や文化の差異や対立を研究することの方が有意義である」
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