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人物情報
1632年~1704年
イギリス サマセット州リントン村に生まれる。敬虔なクリスチャンであった。
啓蒙思想の先駆けとされる。
啓蒙(enlightenment):理性の力で人々を無知蒙昧から解放すること。
社会契約説:社会は人民相互の契約によって誕生したとする考え方。自然状態(社会成立以前の状態)では、自然権が十分に保障されないので、社会契約が結ばれ、社会が生まれる。契約内容は「自然権の保障」となる。
主著
『人間知性論』:大陸合理論(デカルト、スピノザ)の生得観念(認識は人間が生まれながらに神から授かったもの)を否定した。神の力によって認識が可能であるという2000年来の常識をひっくり返す。
『市民政府二論』:生命・自由・財産の所有権が自然権。社会契約説。市民の権利として抵抗権を認める→アメリカ独立宣言などに大きな影響を及ぼした。
基本知識
「タブラ・ラサ(文字の書かれていない白い紙)」
人間は生まれた瞬間は、「タブラ・ラサ(文字の書かれていない白い紙)」である。経験によって、紙に情報が書き込まれ、認識の力を手に入れていく。
思想の出発点を経験とし、認識には経験の蓄積が必要であるとした。
人間の理性の有用性を考える姿勢
神が定める摂理に従って生きることが幸せである。また、人間は神にすがるのではなく、自分の足で立ち、自分の足であるくべきだ
神への信仰を土台に、人間の理性の有用性を考える姿勢が重要である。この姿勢は、イギリスの国づくりにも反映された。
社会契約論
生命・自由・財産の所有権が自然権として考え、これを十分に保障するためには国家が必要である。そこで、社会契約が成立し、人民が自然権を政府に信託することにより国家が成立する。
議会制が国家の理想である。
また、市民は抵抗権を持っており、もし政府が権力を乱用し自然権を保障しなかった場合は、政権を交代させる権利を持つ。
名言
「人間の心は白紙(タブラ・ラサ)である」
「スミレの青と菊の黄色という感覚が人によって入れ替わっていたとしても、それを調べる術はない。仮にもし反対の想定を証明できたとしても、それを検討したところで真理の探究にも人生の便益にもほとんど役に立たない。したがって、これを検討する労を取るに及ばない」
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