人物情報
1930年~2004年
フランス領アルジェリア生まれに生まれる。
デリダの立場は、ポスト構造主義と呼ばれている。レヴィ=ストロースを厳しく批判した。
フランス五月革命が起きてる時代であり、共産主義と保守思想との間に大きな争いが起きている時代であった。人々がそれまでの哲学に大きな疑問を感じている風潮(マルクス主義、サルトル、学生運動など)があった。
基本知識
脱構築
脱構築とは、解釈し直すということ。それまでの哲学的な考え方を徹底的に否定して、それを享受していた世界に対しても大きな疑問を投げかけた。
それまでの哲学は二項対立を前提としており、必ず優劣が存在すると考えられてきた。しかし、二項対立には根本的な問題がある。
例えば、「表出する言語はオリジナルである感情(精神)のコピーである」とすれば、感情は言葉よりも優れていていることになる。しかし、人間は言葉で思考している。感情も言葉で思考した結果の産物である。であれば、感情は言葉のコピーということになる。
このように、二項対立の優劣はいとも簡単に逆転する。
「大きな物語」と「小さな物語」
これまでの哲学の流れは「大きな物語」である。ヘーゲルやマルクスなどのように、全員で大きな目標に向かっていこうとした。しかし、この「大きな物語」からあぶれてしまう人が現れてしまい、迫害され、排除されてしまう。
ポストモダンの思想は、「小さな物語」である。現代に大きな物語などはない。それぞれの多様性を認め合い、共存していくことが重要だ。
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